Home(page1) | page2 | page3 | page4 | page5

第1条 この達は、海上自衛隊の使用する船舶(以下「艦船」という。)の能力試験に関し、時期、範囲、方法及び手続き等に関する事項を定めることを目的とする。

(能力試験の目的)

第2条 艦船の能力試験(以下「能力試験」という。)は、能力試験を行なう艦船(以下「試験艦」という。)の荒天時におけるたん航性及び運動性を確認検討し、あわせて兵装及びぎ装の適否を調査検討することを目的とする。

(試験艦の指定)

第3条 試験艦は、前年12月末までは海上幕僚長が指定し、年度業務計画に織り込むものとする。

(実施者)

第4条 能力試験は、当該試験艦の在籍する地方総監部の地方総監(以下「在籍総監」という。) が実施するものとする。

(試験の委託)

第5条 在籍総監は、当該試験艦の役務その他の理由により能力試験を行なうことが困難な場合は、海上幕僚長の承認を得て、他の地方総監に能力試験の実施を委託することができる。

(確認、調査事項)

第6条 確認、調査事項は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 荒天高速航行時におけるたん航性の確認調査

イ 安定性

 船体傾斜及び動揺(縦・横の動揺角度及び動揺の周期)の状況

ロ 凌(りよう)波性

 発揮し得る最高速力における凌(りよう)波性

ハ 耐波性

 耐振動性、耐衝撃性、その他船体強度に関する事項

(2) 荒天時における運動性能の確認調査

イ 高速航続性能

(イ) 機関の操縦性及び耐久力

(ロ) 実速力及び航続力

ロ 高速航行時における操艦性能

風浪を各方面から受けた場合の保針・変針の状況

(3) 荒天航行時における兵装に関する調査

武器、機器の操作の難易並びにこれに及ぼす影響

(4) 荒天航行時におけるぎ装に関する調査

ぎ装の適否

(5) 乗員に関する調査

全期間を通じて行ない、配員の適否、居住性能(温度、湿度、通風、照明、衛生、動作の難易、休養等の状態)、その他乗員の耐久力に関する事項

(6) 荒天時における潜航に関する調査

イ 潜航、浮上の難易

ロ スノーケル航行の難易

(7) 荒天時における動力補給に関する調査

水上及びスノーケル航走中の充電及び補気

(8) その他海上幕僚長の指定する調査

2 確認調査事項の適用は、次に掲げる各号を標準とする。

(1) 製造の試験艦

イ 水上艦船の試験艦

 前項の第1号から第5号まで及び第8号

ロ 潜水艦の試験艦

 前項の第1号から第8号まで

(2) 特別改造及び供与又は貸与の試験艦

前項のうちから海上幕僚長がそのつど指定する。

(実施時期)

第7条 能力試験は、次の各号に掲げる時期から1年以内に実施するものとする。

  なお、実施にあたつては、試験艦の乗員の練度が十分となつた時期(おおむね就役訓練又は再練成訓練終了後)において、荒天時を選ぶものとする。

(1) 製造の試験艦

竣工引渡し時

(2) 特別改造の試験艦

特別改造の完成時

(3) 供与又は貸与の試験艦

造修訓令第14条の規定に基づく主要性能調査終了時

(実施要領)

第8条 能力試験は、次の各号に掲げる要領により実施して、第6条の規定による事項を確認調査するものとする。

(1) 満載状態で出港し連続行なうものとする。

(2) 試験速力及び航続時間は、次表による。ただし、天候その他の状況により、次表によることができない場合は、能力試験の目的を達しうる範囲内において変更することができる。

(3) 変針(常用舵(だ)角及び最大舵(だ)角の転舵(だ))及び保針の状況を確認調査するため、各速力時に1回以上風浪を各方面から受けるよう運動(おおむね八角形運動)するものとする。

(4) 実速力の測定は、「ログ」又は適宜の方法で行なうものとする。

(5) 各速力時に、対潜、対空、対機雷戦、敷設、測深及び艦外通信の教練を行なうものとする。

(6) 適宜潜航、浮上を行なうものとする。(潜水艦に限る。)

(7) 水上及びスノーケル航走中充電及び補気を行なうものとする。(潜水艦に限る。)

(関係部隊への協議)

第9条 能力試験を実施する在籍総監(委託を受けた地方総監を含む。以下「実施総監」という。)は、試験艦が自衛艦隊、教育航空集団、練習艦隊又は海洋業務群(以下「艦隊等」という。)に編入されている場合には、事前に艦隊等の司令官若しくは司令に協議するものとする。

(委員会の設置)

第10条 実施総監は、能力試験を行なうため委員会を設置するものとする。

2 実施総監は、前項の委員会を設置したときは、海上幕僚長に報告し、技術研究本部長に通報するものとする。

(委員会の組織)

第11条 委員会は、委員長及び所要の委員をもつて組織する。

2 委員長は、実施総監又は実施総監が所属の隊員のうちから指名する者をもつて充てる。

3 委員は、次表の左欄に掲げる者が、同表右欄に掲げる隊員のうちから指名する者及び海上幕僚長が技術研究本部長に要請して同本部長が指名した者をもつて充てる。ただし、海上自衛隊第1術科学校、海上自衛隊第2術科学校、自衛艦隊及び海洋業務群所属の隊員は、必要に応じ実施総監が協議した場合に限り指名するものとする。
海 上 幕 僚 長
海上幕僚監部の職員

実施総監
当該地方隊所属の隊員

当該試験艦の所属する艦隊等又は地方隊の司令官又は司令又は地方総監
試験艦の乗員

海上自衛隊第1術科学校長
海上自衛隊第1術科学校の職員

海上自衛隊第2術科学校長
海上自衛隊第2術科学校の職員

海上自衛隊補給本部長
海上自衛隊補給本部の職員

自衛艦隊司令官
自衛艦隊の隊員

海洋業務群司令
海洋業務群の隊員

(実施方案の作成等)

第12条 実施総監は、試験を行なう場合には、その実施前15日までに、次に掲げる事項を詳細に記入した実施方案を作成し、海上幕僚長に報告するとともに、技術研究本部長及び関係者に通報するものとする。

(1) 施行予定期日

(2) 施行海面

(3) 各種確認、調査の実施方法

(4) 委員及び委員の分担

(5) その他必要と認める事項

2 実施総監は、前項第1号の予定期日が確定し又は変更したときは、その旨をすみやかに海上幕僚長に報告するとともに、関係者に通報するものとする。

(報告)

第13条 実施総監は、能力試験終了後すみやかに概報(様式適宜)を海上幕僚長に提出し、1か月以内に別紙様式による報告書を提出するものとする。

附 則

1 この達は、昭和37年11月16日から施行する。

2 自衛艦能力試験規則(昭和31年海上自衛隊達第16号)は廃止する。

附 則〔開発指導隊群の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和53年7月1日から施行する。

附 則〔海洋業務群の新編等に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕

この達は、昭和55年3月17日から施行する。

附 則〔第1次改正による附則〕

この達は、平成10年12月8日から施行する。